作者:狩野伊川院(1775-1828)は、江戸後期に活躍した江戸狩野派の絵師です。
椿は古事記や日本書紀にも登場するほど古くから親しまれた花です。
特に紅椿は華やかでありながら上品な印象を与えます。
武士の間では「潔さの象徴」とされ、茶人や文人にも好まれました。
寒い冬に花を咲かせることから忍耐の象徴であったり、邪気を払う厄払いの意味もあると言われます。
シンプルな作品ですが、雪の中に花を咲かせる椿のように、静かに広がる大きな余白がよりその強い存在感を引き立てます。
扇子は末広がりと呼ばれるその形から、どんどん広がる=より幸せになる、成長する、といった縁起の良い形とされていて、お祝いの席などでも飾られます。
※価格は扇子のみになります
*扇子掛け 2万円
狩野伊川院栄信(かのう いせんいんながのぶ)筆「紅椿図」扇子
¥50,000価格